メインメニュー 検索

Shibataくん

shibataまずは、今回の留学に関してお世話になりましたEPスタッフの皆さん、北海道でお世話になった東出さんにこの場を借りてお礼を言わせて頂きたいと思います。

私は現在大学院に所属しており、大学からジャズ研究会でサックスを吹いております。私自身の体験が今後皆さんの、特に大学生、音楽をやりたいという方のお役に何か立てればと思います。今回はお金の事、そして音楽の事を中心に書かせて頂きたいと思います。留学は大学入学前からの目標でした。様々な事情から実現できませんでしたが社会人を目の前にした今、最期のチャンスと思い、留学を決意。昨年の10月に休学し日本で半年お金を貯めてトロントに来ました。

しかし今思えば親の扶養に入っている以上、日本でお金を貯めて来るよりも休学してすぐに外国に来て働く方が稼げたと思います。私はジャパレス(日本食レストラン)で約3ヶ月働いていたのですが、こちらはチップ文化があるので日本でバイトをしてお金を貯めるよりも早く稼ぐことができます。それに長く外国にいた方がそれだけ学べる事も成せる事も多いと思います。これは今回の留学で1番の失敗だったと思う所です。個人的な意見ですが、自由な時間が出来次第、いち早く来ることをお勧めしたいと思います。

私が留学をトロントに選んだ理由としては、ワーホリビザがあり、訛りのない英語環境であること。ニューヨークに近くJAZZフェスティバルもあり、トロント大学のジャズ科もあるという事で、充実した音楽生活が送れると思ったからです。そこで、普段から遊べるような現地の友達を作ること。そして音楽でお金を稼ぐ、最低一本ライブをするという目標を立てトロントにやって来ました。さらに話題作りのために、浴衣で演奏したいとも考えていました。

しかし結果として、現実は厳しいものでした。

トロントのジャズバーの主流は歌モノ、そしてハコバンと言われる歌い手がほぼ固定のメンバーを集めてライブをするというものなのですが、ここに新たに加わるというのは簡単なことではありません。歌のないライブに行っても基本はドネーション方式、カバーチャージのかかるものはあまりなく、演奏してお金を稼ぐというのは非常に難しいものでした。半年間の留学で私が精一杯の努力で成せたことは一本の手作りのライブでした。

ここからはそのライブをするに至った経緯をお話したいと思います。

 

トロントに来て最初にした事は、ネット、友達から聞いたJAZZのライブをやっているというお店に楽器を持って、『一曲だけでいいから一緒に吹かせてくれ』とお願いして回るということでした。しかし見ず知らずの若いアジア男性など相手にはされません。それではと、セッションの場所を教えてもらうのですが、皆口を揃えて『REX(トロントでの老舗)に火曜日行きなよ』というだけで、サイトをチェックしても向こう二ヶ月はセッションはありませんでした。

そのまま二ヶ月ほど同じように不毛な活動をしている時、知り合いがミートアップというサイトを教えてくれました。これは様々なコミュニティがあり、趣味の合う人と友達になれる、という健全な出会い系サイトといった感じです。サイト内を検索すると毎週木曜日にレストランでセッションをしているコミュニティがあったので参加する事にしました。これが私のトロント初セッションです。

書いてあった場所に向かい参加するとロックやブルースばかりで、内容もグダグダ、とても上手とは言えない演奏です。しかし人と演奏するのが久しぶりなうえ、二ヶ月かかってようやく参加できたということで、心の底から楽しむことが出来ました。日本での環境がいかに恵まれていたのかと一番実感した瞬間でもありました。

そこからは今までが嘘のように事が早く進みました。

一緒に演奏した人にブルースハープ吹きのおじさんがいたのですが、その方がプロでブルースをやっている日本人を紹介して下さり、後日その方に会い演奏にも参加させていただきました。shibata kun jazzその方のライブ、コミュニティのお店に通っているうちに、ギタープレイヤーのマイケルという友達ができ、違うお店のセッションやおすすめのミュージシャンのライブなどに一緒に行きました。彼のミュージシャンの友達なども紹介してもらい急に生活が充実していったのを覚えています。

そうこうしているうちに、トロントジャズフェスティバルが始まりました。その期間は毎日どこか夜遅くまでセッションをしているお店があったので、片っ端から行く事にしました。その中で以前ライブを見たお気に入りのサックスプレイヤーがホストを務めるセッションがあり、初めてその方と一緒に演奏する事ができたのですが、終わった後にゲイパレードで演奏するから一緒に演奏してくれと依頼されました。

この年のゲイパレードは特別に大きいものだったらしく、本当に楽しいものになりました。リハーサルや本番の演奏、打ち上げで知らないミュージシャンとも仲良くなり、その方々にセッションを誘われたりしました。しかし、トロントに来てからお店でのライブをする機会はなかったため、親友のマイケルに相談し、自分のライブを企画する事にしました。

昼間ドネーションライブをやっている仲の良いカフェのマスターに頼んで、夜にお店を開けてもらい、お酒のライセンスを取り、アルコール、お店のスタッフも自分達で全て準備するという形でライブを実現する事ができました。トロントでお世話になった多くの方々に来て頂くことができ、ライブに携わった人々にはきちんとお礼をすることができました。

最初に書いたようにトロント音楽事情としては、若手のトロント大学の生徒とセッションする機会はあまりなく、どのお店のライブも基本は歌モノ。そしてジャムセッションを行っているお店も少ないのでシンガー以外ではなかなかお店で演奏する機会をもつことは難しいと思います。 モントリオールには旅行で行ったのですが、こちらはミュージシャン同士の距離が近く、日本で行われているようなスタンダードなジャズのセッションができる場所も沢山あり、お店で演奏するチャンスも多くありました。私自身楽器を持って行った初日に吹かせてもらい、おまけにその後ジャムにも連れて行ってもらいました。英語で困る事はありませんし、寧ろアジア人が少なくてより良い英語環境と言える気がします。有名なミュージシャンの演奏を聴ける機会も多いです。私はスティーブキューン、スティーブスワローのトリオライブをたまたま見ることが出来ました。それも25ドルで。トロントではジャズフェスの期間以外ではめったにないことです。

今思えば私もモントリオールに最初から行けば良かったのかなと思いますが、難しい環境の中、手伝ってくれた方々にお礼をする事もでき、楽器を担いであちこち向かい、聴きに来てくれた沢山の友達の中で、マイケル達と共にライブが出来たことを誇りに思いますし、トロントに来て本当に良かったと思います。

皆さんも留学した先で思い描いていた事と違うことは沢山あると思います。しかし、地道にやっていけばいずれキッカケは見つかるはずです。是非諦めずにアクティブに続けて、素敵な留学にして欲しいと思います。

 

shibata kun jazz01EP スタッフより!

Shibata君は、日本の大学院生中にワーホリを体験されました。頭も大変良く常に人に気を配れる優しい性格でしたね。音楽の話になると満面の笑みで良くカッコ良いアーティストなど教えてくれました。彼のライブの日には私たち、EPスタッフも駆けつけ応援に行きました。本当に良い思い出をありがとうございます。日本に戻ってからも音楽活動続けてくださいね!

 

Comments are closed.